前回に引き続き、ボロクソにいじめられた経験のある精神障害ニートがいじめ問題について語るシリーズです。
- 第一回:いじめをなくすことはできるのか?
- 第二回:いじめられたらどうすればいいのか?(←いまここ)
第二回の今回は「いじめられたらどうすればいいのか?」を考えてみましょう。
いじめに遭ったときの対処は非常に難しい
まず、はじめに重要なことを言っておかなければなりません。それは「いじめに遭ったときの対処はとても難しい」ということです。理由としては次のようなことが挙げられます。
- いじめが起きる環境はなかなか変えられないから
- いじめられる人は何度もいじめに遭う可能性が高いから
いじめが起きる環境はなかなか変えられない
一つ目はいじめが起きる環境はすぐには変えられないからです。
第一回で述べましたが、いじめの発生条件(→いじめの3条件)の一つとして「嫌っている人と嫌われている人が無理矢理一緒に過ごさないといけないとき」があります。つまりクラスや職場で嫌な奴と無理矢理一緒に過ごさないといけないからいじめが起きるのです(※第一回では、これが根本的な原因だと述べました)。
ならば嫌な奴と無理矢理一緒に過ごさずに済むようにすればいいと思うのですが、現実問題としてそんなことができるのか?というとそれは難しいですよね。
例えば学校であれば、いじめが起きたからと言ってクラス替えをするわけにはいかないでしょう。なので結局のところ、根本的な原因である「嫌な奴と無理矢理一緒に過ごさないといけない」という環境は変えられない。これがいじめ問題を難しくしている原因ではないかと私は思います。
いじめられる人は何度もいじめに遭う可能性が高い
次に二つ目は、いじめに遭うような人は環境を変えてもまたいじめられる可能性が高いからです。
こちらも第一回で述べたとおり、いじめの発生条件の一つに「嫌っている側の立場が強いとき」があります。つまりどんな環境に行っても立場が弱くなりやすい人(=気が弱い人、コミュ障の人など)はいじめに遭いやすいというわけです。
まずは周囲に助けを求めてみるのが第一
このようにいじめ問題への対処はとても難しいので、心苦しいのですが私も「こうすればイジメに上手く対処できる」というような確実なことは何も言えません。
ただし、もしいじめられたらまずは「頼れそうな人に助けを求めてみる」ことを第一に考えたほうが良いのではないかと思います。場合によっては良い対処法を一緒に考えてくれるかもしれません。まあ、私の経験上あまり期待しすぎない方が良いと思いますが…。
どうしようもなかったら「逃げる」しかない
しかし現実問題として、そんな「頼れる人」が全くいない状況も往々にして考えられます。例えば学校だったら先生もグルだったとか、そういう場合も結構ありますからね…。
そういうときはどうするか?迷わず逃げてください。
…こうと書くと
- 逃げろだなんて無責任だ
- 今後どうしろというんだ
などと言われそうですが、まあまずは私の体験談を聞いてください。
職場いじめで一生治らない精神病になった私
第一回の冒頭でも少し紹介したとおり、私は中学・高校・会社の3か所でボロクソにいじめられてきました。
特に職場でのいじめは酷くて、結論だけ書くと精神的に限界になりついに発狂。精神科に行ったら病名がつきました。一生治らない病気です。
それで病名がついても自分自身「無職になったら終わりだ」と思っていたし、親に相談しても「病気なんて気のせいだ」「無職になったら今後どうするんだ」みたいに言われたのでしばらく会社にしがみついていました。この時点では逃げるという選択肢が全然頭になかったわけです。
でも結局、いじめはますます酷くなってメンタルはボロボロだし、一旦薬で治まった症状はまた酷くなるしでいよいよ本気で死にたくなったのでさすがに「こりゃマズいな」と思ったんですよ。なので私は会社を辞めました。結果として精神障害ニートになりましたが、最悪の結果は免れました。
まあ本当は発狂する前に逃げればよかったんですが、とりあえず死ななくてよかったということは言っておきたいですね。
いじめで死んだり病んだりするくらいなら逃げたほうがいい
そのことを踏まえて言うと、(当たり前と言えば当たり前ですが)いじめが原因で死ぬことになったり、精神的に病んでしまったりするくらいなら逃げたほうがずっとマシです。
ただし、そうは言っても以前の私のように「不登校やニートになったら今後どうするのか」と思って逃げるのを躊躇してしまう人も多いかもしれません。しかし「いじめられている」という状況は多くの場合緊急事態なので、そんなことを心配している場合ではないと私は思います。
まあとにかく、「病む前に逃げろ」というのが私が言える最大のアドバイスです。精神的におかしくなっていなければ人生やり直しやすいので…。
おわりに
以上、今回は「いじめられたらどうすればいいのか?」というテーマについて私なりの考えを書いてきました。
このテーマについてはじっくり考えてみたものの、結局私からは
- いじめへの対処はとても難しいので特効薬はない
- どうしても解決できないなら病む前に逃げろ
くらいしか言うことができないのが心苦しいところです。もう少し具体的な解決策があれば良かったのですが…。
ただまあ、とりあえず一つ言えるのは「いじめから逃げるのは恥じゃない」ということです。最初のほうで述べた通り根本的に悪いのはイジメが起きる環境なので、そこから逃げて生き延びるのは全然恥ずかしくないと私は思います。何度も言うようですがいじめで悩んだら病む前に逃げましょう。
今回は以上です。