ネットでニートについて調べていると、よく「過干渉な母親と無関心な父親がそろうと子供がニートになる」という説を見かけます。これ、ネット上だとかなり有力視されている説で賛同を集めているのですが実際はどうなのでしょうか?
結論から言ってしまうと、個人的にこの「過干渉な母親・無関心な父親」説は本当だと思います。だって私(ガチニート)の両親がそうだから。そこで今回はこの説についてと、ウチの両親が具体的にどう過干渉・無関心なのかについて書きます。
「子供がニートになる家庭の特徴」を見事に表現したコピペ
はじめに今回の話題である「過干渉な母親・無関心な父親」説を見事に説いた有名なコピペがあるので引用します。
子供をいつまでも幼児扱いする過保護過干渉な母親と、寡黙で子育てに無関心な父親
ことあるごとに母親が口を出してくるので、子供はどんなことでも母親に意見を仰ぐようになる
入る部活から、家庭科で使う裁縫道具のケースのデザインまで何でも口出しされる
母親に反対されそうなことは怖くてできないので、行動力の無い子供になるまた、こういう母親は往々にして他人の悪口を平気で子供の前で言うため、子供も人嫌いになったり、対人関係における好き嫌いが激しくなり友達もできない
しかし、人生の出来事において全て母親が過保護とはいえしっかり面倒を見切れるのならニートになることはないかもしれない
問題は、高校大学受験や就活などの人生の大きな節目になると、母親がビビって急に口出しをやめることである
それまで何においても干渉してきたくせに、子供の人生を大きく左右するそれらのイベントに直面すると途端に怖じ気づき、「自分の人生なんだから自分で決めなさい」と一切の口出しをやめてしまう(子育ての大転換)
突然母親という羅針盤がなくなった子供は、どうすればいいかわからず受験や就活に失敗し、ニートになる
ここに来て、ようやく重い腰を上げた間抜けな父親が叱責を始めるが、
自分に無関心だった父親が今更何を言い出すのか、と子供は反発し、更にニートの地位にしがみつくようになるというわけや
このコピペは「子供がニートになる家庭の特徴」を過不足なく見事に表現していますので、私があれこれ言うよりもよほど説得力があります。ただ個人的にもう少し具体的な部分を補足しておきたいので以下にそれらを挙げていきますね。
子供の主体性を奪う「過干渉な母親」の特徴
まず、子供をニートにする最大の要因である「過干渉な母親」の特徴についてもう少し具体的に見ていきましょう。先ほどのコピペとうちの母親の特徴を参考にすると、子供をニートにしてしまうような母親には次のような特徴があります。
- 何でも口出ししたり勝手にやったりする
- しかし役に立つアドバイスは一切しない
- 子供のやったことを否定して褒めない
- 他の子供と比較して悪く言う
- 他の子供が持っているものを買い与えない
- 学歴主義者
何でも口出ししたり勝手にやったりする
上のコピペにもあるように過干渉な母親は子供のやることなすことに逐一口を出してきます。しかも口を出すだけでなく勝手に何かをやったりするので本当に迷惑です。
まあ息子が子供のうちだったらまだそういうことをしたい気持ちも分からなくもないですけど、例えばうちの母親は息子が20代後半になった今でも次のようなことをしてくるのでムカつきます。
- 私の服が気に入らないからと勝手に新しい服を買ってくる(しかもダサい)
- 私がいらないと言った食べ物を勝手に皿に盛る
- 勝手に歯医者の予約を入れる
- 出かけようとすると「どこに行って何をするのか、何時に帰ってくるのか」を細かく聞こうとする
- 私が応募した会社について細かく調べ、あれこれ言ってくる
…バカみたいでしょ?これ本当の話ですよ。
それでこんなことをしておきながら「息子がニートなのは恥ずかしい」などと抜かしているわけで…いや恥ずかしいのはこっちだよ?精神障害者の私がいうのもアレですが、こうやって書き出してみるとうちの母は頭おかしいと思いますね。
そしてこういう親に育てられると主体性が全然育たないので、何もできない・何も知らない人間に仕上がってしまいます。参考までに、私は高校生になるまで自分でコンビニに入ったこともなければ、電車に乗ったこともありませんでした。こうなるとどこに行っても不安で挙動不審になるし、服はダサいしで見ず知らずの他人に笑われてばかり、そんな状態では外出が嫌になるのでますます引きこもるという有様でした。
それを考えると、幼いうちに色々な場所に行き、色々な経験をするというのは本当に大事だと思いますね。そういう経験が一切なかったせいで学生時代は死ぬほど辛い思いをしたので、この点では今も親を恨んでいます。
役に立つアドバイスを一切しない
さて次に、先ほど見たように過干渉な母親は何についてもいちいち口出ししてくるのですが、その癖に役に立つアドバイスは一切しません。…というか、そういうアドバイスができません。
それはなぜか?過干渉な母親は単に子供を自分の思い通りにしたいだけで「子供を育てよう」という気が全然ないからです。
そもそも、本当に子どもを育てたいなら口を出す(=命令する)のではなく、役に立つアドバイスをするはずなんですよ。「ああしなさい、こうしなさい」ではなく「こうすれば○○だからいいよ」ってね。
そんなことも分からずに命令すれば子供が従う、それで正しく育つと思っているのは大バカです。子育てなんて1ミリもしたことがない私でもわかるのになんで気づかないんでしょうね。だから子供がニートになるんだよ、と言ってやりたいくらいです。
子供のやったことを否定して褒めない
それから過干渉な母親の大きな特徴として「子供のやったことを否定する・褒めない」というのがあります。私が実際に言われたこととしては次のようなものがあります。
- 数学が60点?!そんなんじゃいい学校に入れないわよ(※他の教科は80点以上)
- またそんな下らない絵を描いて…もっとキレイな絵を描いたら?
- 虫や石なんて見て何になるの?
- パソコンなんかいじってないで友達と遊びなさい
- ○○君と遊んだの?あの子のうちは問題があるから関わっちゃダメ
- またゲーム?!いい加減にしなさい(ゲーム機の電源を切る、ゲーム機を取り上げて隠す)
いや~、否定のオンパレードですね。正直今まで褒められた記憶がほとんどないです。
では過干渉な母親はなぜ褒めないのか?理由は簡単で「期待していたのと違うから」です。つまり過干渉な母親は「うちの子ならこういう素晴らしいことをやるだろう」という風に子供に過度な期待をするのですが、たいていそれが叶わないので褒めようとはしないのです。
こうなると子供はほとんど褒められずに育つので、何についても自信がなく弱気な人間になってしまいます。その結果、プレッシャーに弱くなり人生の節目で失敗してニートになってしまうのです。
他の子供と比較して悪く言う
また、過干渉な母親は自分の子供を他の子供と比較して悪く言います。
- 他の子がテキパキ動いているのにアンタはボーっとして…
- なんで○○君みたいにスポーツができないの?
- ○○君は賞を取れたのに…アンタは下手ね
どうやらこういうことを言えば子供が「何クソ」と思って頑張ると勘違いしているようですね。…バカか?悪口言われてやる気が出るわけねーだろ。
言うならせめて「○○君はスポーツができるけどアンタはパソコンが得意なんだから」とかそういう言い方をすべきじゃないかと思いますね。
他の子供が持っているものを買い与えない
過干渉な母親はケチなので、たとえ他の子が持っているものものでも自分の子供に買い与えようとはしません。私の場合は
- 携帯電話(※当時)
- 流行りのゲーム
などは絶対に買ってもらえませんでした。
その結果どうなったかというと…まあお察しの通り、他の子の話題にまったくついて行けず孤立しました。特に当時は携帯がなかったのは致命的でしたね…おかげでクラスの連絡事項も知らされずひどい目に遭ったこともあります。
なんというか、私は元々コミュニケーション能力が低いのに、そこに追い打ちをかけるようにコミュニケーションに使うツールを与えられない、というのはRPGで言うと装備なしでボスに立ち向かえっていうのと同じなんですよ。それも理解せずに「カネがもったいないから」という理由で却下するというのは鬼の所業です。そういうところで金をケチるから子供がニートになるんだよ…。
学歴主義者である
最後に過干渉な母親は学歴主義者です。何と言っても「いい学校」に入れば「いい仕事」が見つかって「いい人生」を送れる…そういう幻想を本気で抱いているのでタチが悪いです(※そういう人に限って「いい学校」「いい仕事」「いい人生」とは具体的に何なのかを全く考えていない)。
それでうちの母がまんまそういう幻想を持っているタイプでして、「自分が高卒で苦労したからお前を大学まで行かせた、なのになんで大卒なのにニートなんだ、こんなはずじゃなかった」などと言ってくるわけですよ。まったく呆れた話です。「大学まで行けばニートにならない」なんていったい誰が言ったんですかね?そういう思考回路が私にはよく分かりません。
「無関心な父親」の特徴
次に、そんな母親の暴走を放置する「無関心な父親」の特徴は次の通りです。
- 母親の過干渉をとがめない
- 子供をほとんど叱らない
- 子供と遊ぶのを面倒くさがる
母親の過干渉をとがめない
無関心な父親は子育てにあまり関心がなく、子供の世話を母親に丸投げしがちです。なので母親が子供に対して過干渉でも全くとがめようとはせず見て見ぬふりです。
本来なら早い段階で母親の行き過ぎた干渉を止めるべきなのに、いつまでもそれを放置するので最終的には子供がダメになりニートになるのです。
子供をほとんど叱らない
次に無関心な父親は子供をほとんど叱りません。子供が何か悪いことをしてもヘラヘラしているだけです。父親の威厳もへったくれもない。
本人はそういう自分を「やさしい父親」など思って満足しているかもしれませんが、必要なところで子供を叱るのは父親の最も大事な役割の一つだと思うのでそれだと子育てを放棄しているのと同じです。
子供と遊ぶのを面倒くさがる
最後にこの手の父親は子供と遊ぶのを面倒くさがります。子供が「キャッチボールしよう」「カードゲームの相手してよ」と言っても「疲れた」「やり方が分からん」などといって却下します。
結果として家に遊び相手のいない子供は一人でできるゲームにのめり込むので、コミュニケーション能力が育たずコミュ障になったり引きこもりがちになったりします。
子供をニートにしてしまう親は子育てが下手くそ
以上、子供をニートにする過干渉な母親と無関心な父親の特徴を具体的に見てきました。
これらを見て言えることは、こういう両親は子育てが下手くそだということです。その結果が私みたいなガチニートなわけで…結局親も子供も喜べない不幸な状態になってしまうんですよ。いや~、悲しいね。
こういうことを書くと「またニートが親のせいにしてる…」とか言われそうですけど、実際のところ育った環境って人生に相当影響すると思うんですよ。親のせいにするなんて悪いことだ、などと考えられる人はおそらくまともなご両親のもとで育ったんでしょうね。羨ましい限りです。
あ、ちなみに上で色々文句を書きましたが…うちの両親は子育ては下手でも悪人ではないです。別に虐待とかされたわけじゃないし、普通に大学まで出してもらってるし、今も養ってもらってるしで酷い家庭に比べたら全然マシですよ。
ただそうは言っても「もうちょっとマシな育て方できなかったのかよ…」という点では恨み辛みのあるところではあります。なんたって出来上がったのがコミュ障&彼女なし童貞&精神病のニートですから…。それで「私たちはきちんと育てたつもり」とかバカじゃねーの?と思うわけです。
ま、今更こんなところに書いたところで何も変わりませんけどね…。今回は以上!