「ニートは暇でいいよな」
これは私がニートになってから最もよく言われる言葉の一つです。まあ実際ニートには時間がたっぷりありますし、現役ニートの中には時間を持て余して退屈な日々を送っている人も多いことでしょう。「ニート=暇」という認識は確かに間違いないと思います。
しかし、私はかれこれ丸2年ニートをやっていますが今まで「暇だ!」と思ったことは一度もありません。
それはなぜか?創作活動が趣味だからです。私はゲーム制作・イラスト制作・ブログ執筆などいくつもの創作活動を掛け持ちしているのですが、毎日忙しくてあっという間に一日が過ぎてしまいます。正直「一日が48時間だったらいいのに」と思うくらいです。
なので暇を持て余しているニートの皆さんにはぜひ創作活動をお勧めしたい…!と思いました。そこで今回は
- なぜ創作活動で暇がつぶれるのか?
- 創作活動のメリット
- ニートにオススメの創作活動
について書きます(※以下、ものすごい長文です)。
創作活動こそ最強の暇つぶしである
はじめに、なぜ創作活動が最強の暇つぶしなのかについて説明します。
受け身な趣味はすぐに飽きる
ニートである私の偏見ですが、ニートの趣味というと主に
- ネットサーフィン
- ゲーム
- アニメ鑑賞
- マンガ
などの受け身な趣味(=インプットがメインの趣味)が多い思います。しかしニートを続けていると分かる通りこれらの趣味は飽きやすいです。
それはなぜか?提供されるコンテンツを楽しめる時間には限りがあるからです。つまり、受け身な趣味というのは食事と同じで食べたらその分減るし、満腹にもなるというわけですね。
もし社会人をやっていれば余暇としてコンテンツを消費するだけですから、そのスピードはゆっくりです。しかしニートは丸一日消費に費やせるので、あっという間にコンテンツを食いつくしてしまいます。もちろん次々にゲームや漫画を買うことができれば楽しさが長続きするかもしれませんが、ニートにはそんな金はありませんし、似たようなコンテンツとなると満腹状態になって結局飽きてしまいます。
このようにニートの場合は「コンテンツを消費するだけの趣味」を続けているとすぐに飽きてしまい、暇を持て余すようになってしまいがちです。
創作活動はやることが無限に出てくる
一方で、私がお勧めしたい「創作活動」はアウトプットが多いので全く飽きません。
なぜなら何かを生み出すことには無限のパターンがありますし、やっているうちに「あれもやりたい」「これも形にしたい」という欲が次々出てくるのでやることが無限に湧き出てくるからです。なので創作活動をやっていると「暇だなぁ」なんて思っている暇もないくらい忙しくなり、退屈で悩むこともなくなります。
創作活動のメリット
次に創作活動をするメリットをいくつか挙げておきます。先述の「暇つぶしになる」以外だと次のようなメリットがあります。
- アイデアを形にする喜びを味わえる
- やったことが目に見えるので自信がつく
- 頭を使うのでボケ防止になる
- あまりお金がかからない趣味が多い
アイデアを形にする喜びを味わえる
暇つぶしに次ぐ大きなメリットがこれです。なんだかんだ言って自分で考えたことを目に見えるモノとしてアウトプットできると嬉しいんですよ。何かを完成させたときの達成感はすごく気持ちいいので病みつきになります。
自信がつく
これは今言った「アイデアを形にすると嬉しい」という話に繋がってくるのですが、創作活動を続けていると「これだけのモノを作った」という実績ができるので「俺にもこれだけのことができるんだ」と自信が出てきます。私も含めニートには元々自信がない人が多いので、これはかなりのメリットだと思います。
ボケ防止になる
ニートをやっていて一番ヤバいことの一つが「思考力の低下」で、毎日ダラダラしているとあっという間に思考力が衰えてしまいます。しかし創作活動をしていればインプットだけでなくアウトプットもたくさんできるので、言い方はすごく悪いですがボケ防止に役立ちます。
あまりお金がかからない
これは創作のジャンルによりけりですが、全体的に見るとあまりお金がかからない(もしくは初期投資だけ必要であとはお金がかからない)場合が多いです。お財布事情が厳しいニートには嬉しいメリットですね。
創作活動の主なジャンル
思いついたものをざっと書き出しただけでも次のように様々なジャンルがあります。
- 小説執筆
- イラスト制作
- マンガ制作
- 作曲
- 写真
- プログラミング
- ゲーム制作
- フィギュア制作
- 手芸
- ブログ執筆
- Web制作
ニートにオススメの創作活動
それではメリットが分かったところで、私がお勧めしたい創作活動を3つ紹介します。
ゲーム制作
まずゲーム制作は私がニートの皆さんに最もお勧めしたい創作活動です。ニートこそゲームを作ったほうがいい。理由はいくつかあって、
- やることが特に多いので猛烈に暇つぶしになるから(ニートじゃないと完成まで何年もかかるレベル)
- 無料で始められるから
- プログラミング的な思考を養うことができるから
- 他の創作を覚えたとき、それをゲームに生かしやすいから
- 完成させたときに感想をもらいやすいから
といったものが挙げられます。せっかくなのでもう少し詳しく説明しておきましょう。
ゲーム制作はやることが多い
ゲームを作ったことがない人には分かりづらいと思いますが、ゲームを作るのってメチャクチャ時間がかかるんですよ。なぜかというとやるべきことが非常に多いからです。例えばRPGを一人で作る場合、やるべきことは次のような感じになります。
- プログラミング(※制作ツールの機能で代替できることが多い)
- シナリオ執筆
- マップ制作
- キャラクター・アイテム・敵などのデータ作成
- グラフィック・サウンド素材選定(※自作するとさらに時間を潰せる)
- ゲームバランス調整
- デバッグ作業(テストプレイなど)
やることがたくさんありますね!それでどれだけ暇をつぶせるかというと、技術力や作品の規模にもよりますが完成までに必要な時間はだいたい
- 短編なら100時間程度
- 長編なら400~800時間以上
かかると思ってもらえばまず間違いありません。なのでめちゃめちゃいい暇つぶしになります。
ゲーム制作は無料で始められる
ゲーム制作は無料で始められるのもニートには大きなメリットです。まあ有名な「RPGツクール」という制作ツールは有料ですが、無料なのに高性能な制作ツールがいくつもあるので心配はいりません。たとえば
- Unity
- WOLF RPGエディター
- ティラノビルダー
- Shooting Game Builder
といった制作ツールがあり、何でも作れるツールからジャンルに特化したものまで様々です。ちなみに上記の中でお勧めしたいのが「Unity」というゲーム制作ツールで、使い方はちょっと難しいですがどんなゲームでも作れてしまうので一度覚えると病みつきになるほど楽しいです。ここでは説明は割愛しますが、気になる方はぜひ詳細をググってください。
プログラミング的思考を養える
プログラミングはゲーム制作と切っても切れない関係にあります。といっても今の多くのゲーム制作ツールはプログラミングを肩代わりしてくれる機能が充実している場合が多いので、プログラミングそのものの知識(文法とか)はあまり重要ではありません。
ただしプログラミングが必要なくても「プログラミング的思考」はゲーム制作には必要不可欠です。なぜならゲーム制作では「既にある機能を組み合わせて新しい機能を作る」必要がある場面がよくあるからです。
ゲーム制作でプログラミング的思考を鍛えれば、本格的にプログラミングを始めようと思った時に役に立ちますし、ニートをやっていると衰えがちな論理的思考力のトレーニングにもなります。
他の創作経験をゲームに生かしやすい
ゲームは総合芸術なので他の創作経験を生かしやすいというメリットもあります。例えばイラストはゲームの見た目に直結しますし、BGMを自作すればより印象に残るゲームにすることができるでしょう。
完成させたときに感想をもらいやすい
ゲームには「プレイヤーが遊んで初めて完成する」という他の創作物にはない特徴があります。イラストや音楽とは違ってプレイヤーも時間と労力を使ってゲームをプレイするわけですから、当然「良かった」「悪かった」という感想が出やすくなるので他の創作活動よりも頻繁に感想をもらうことができます。当然嬉しい感想ばかりとは限らないのですが、作ったものに対する反応があるとやりがいを感じられます。
というわけで長くなりましたが、ゲーム制作はニートにはぴったりの創作活動ですよ!というか社会人になったら続けるのが最もハードな趣味の一つだと思うのでぜひニートのうちにゲームを作ってみてください。
イラスト
次にお勧めしたいのがイラストを描くことです。私がニートの皆さんにイラストを勧める理由は次の通りです。
- 紙と鉛筆があれば始められる
- 覚えることがめちゃくちゃ多いので良い暇つぶしになる
- 絵を描けると何かと便利
イラストは紙と鉛筆があれば始められる
イラストを描くのに最低限必要なのは紙と鉛筆だけなので、それさえ用意すれば今この瞬間からでも始められるのがイラストの一番のメリットですね。
ただし、本格的にやろうと思うとそこそこお金がかかってしまうのはちょっとしたデメリットではあります(デジタルで描く場合、ソフトとペンタブで合計1万円くらいはかかる)。
覚えること・練習すべきことが多いので暇つぶしになる
イラストというと簡単に描けそうなイメージがあると思いますが、ハッキリ言ってそれは大間違い。なぜなら覚えることが非常に多いからです。例えば萌えキャラを背景付きで描く場合でも
- 人体の構造(解剖学)
- アニメ風のデフォルメ方法
- 髪型や服装のデザイン方法
- ディティール(服のしわ等)の描き方
- アニメ塗りの方法
- 構図
- 画面の配色
- パース(遠近法)の捉え方
- 背景の描き方
といったことを一つ一つ理解して練習していないと上手く描けません。つまり勉強するべきこと・練習すべきことが多いので極めようと思えばいくらでも暇をつぶすことができるというわけです。
絵を描けると何かと役に立つ
絵を描けるようになると何かと役に立ちます。例えば似顔絵を描けるようになれば周囲から喜ばれたりしますし、絵を描いていると自然とデザインセンスが身につくので「センスがいい」と言われるようになったりしてちょっとお得です。
ブログ執筆
3つ目にオススメの創作活動はブログの執筆です。これがニートに向いている理由は3つあります。
- 無料で始められる
- 文章力を鍛えることができる
- 好きなテーマについて好きなだけ語れる
ブログは無料で始められる
もうご存知の方も多いかと思いますが、ブログというのは無料で始めることができます。各社無料のブログサービスを出しているので好きなものを選びましょう。ただしブログによってはカスタマイズがあまりできなかったり、ブログを移転するときに面倒だったりするので機能面は良く調べておいた方がいいです。
個人的なお勧めは「WordPress」というブログシステムを使ったサービス(サービスの名称は各社で異なります)ですね。Wordpressは高性能で非常にカスタマイズ性が高いのが特徴です。ちなみにこのブログもWordpressを使っています。
文章力を鍛えることができる
上の方に書いた通り、ニートをやっていて一番ヤバいことの一つが「思考力の低下」なのですが、ブログを書いて思考を文章にまとめる程度でもそれを防ぐことができます。
もっとも「文章を書いたくらいじゃ大して変わらないよ」と思うかもしれません。しかしブログに載せる前提で文章を書くと、自然と文章を推敲することになり意外と頭を使いますので、結果として文章力が鍛えられ思考も冴えてくるのです。
ついでに「ここはこう書いたほうが上手く伝わりそうだ」「ここはまずいな」などとあれこれ文章をいじっているといつの間にか時間が過ぎていくので暇つぶしにはもってこいです。
好きなテーマについて好きなだけ語れる
現実世界では誰も聞いてくれない話を好きなだけ語れるのもブログの良いところです。超マイナーなテーマについて1万字書いてもブログなら誰にも文句は言われません。
自分にはできそうにない?それは間違いだ
さて、ここまで創作活動のメリットやお勧めの創作活動について書いてきましたが…ニートの皆さんの中には「自分には無理だ」と思っている人もいることでしょう。気持ちはよく分かります。
ですがなぜ無理だと決めつけるのでしょうか?同じニートとして、ニート特有の思考から考えられる理由は主に次の2つだと思います。
- 才能がない
- 面倒くさい
しかしこの2つは、考え方次第では無理だと決めつける理由になりません。
才能がないから無理→才能を身につければいい
まず「才能がないからできない、やりたくない」という考え方ですが…これってバカバカしいと私は思います。だって、それって「車を運転できないから教習所に行きたくない」って言ってるのと同じじゃないですか?まずやってみて練習しなきゃできるわけがないのに、それを理由に初めからやらないというのは変な話です。時間はあるし、いきなり他人から成果を求められるわけじゃないんだからとりあえず気楽に・気長にやってみればいいじゃないですか。
…ん?いや、そもそもニートにはまずそこが難しいのか…。確かに何かを始めるのに「才能が必要だ」「もともと才能があるから何かを作れるんだ」と思ってしまうのも無理ないかもしれないですね。だって、今までは作品を消費して批評する側だったわけですから。「このレベルじゃないとダメだ」というのがあるから、自分がそのレベルに達していないのを実感するのが怖い。そういう心理があるのかもしれません。
だとすればハードルを思い切り下げてから、徐々に上げていけばいいと思います。例えばイラストなら「下手でもいいからまずはリンゴを描いてみる」とか。描いたらお得意の批判テクニックを使って自分の作品のいいところ・悪いところを見つけて反省すればいいんですよ。それを積み重ねていけばあなたが「才能」と呼んでいるものは勝手に身につきます。才能が無かったら身につければいいだけの話。ニートにはそれができるだけの時間がたっぷりあります。
面倒くさいから無理→面倒だからこそ暇つぶしになる
次は「面倒くさいからやりたくない」という考え方ですね。面倒なことはしたくないけど退屈したくない。実にニートらしい考え方です(私が言うんだから間違いない)。
しかし、世の中そんなに甘くなくてですね。結局
- 手軽に楽しめるモノ(マンガ、ゲーム等)にはカネがかかる
- 長く楽しめること(創作活動等)には時間と手間がかかる
という風に「時間・労力」と「カネ」のトレードオフになってしまうんですよ。ニートには時間も労力も余っているけど金がない。だったら自分から面倒なことをして暇をつぶすしかないわけです。
もし面倒くさいのが嫌ならずっと寝ていればいいじゃないですか。でもそれが嫌だからこのページを見ているわけですよね?だったら少しでもできそうな暇つぶしをやるしかないです。
はじめはダメでもいい。とにかく続けろ!
さて、ここまで読んでいただき創作活動に興味を持ったあなたは素晴らしい。素質があります。ただ、創作活動を始めても続けられなければ暇つぶしになりません。何事もそうですがとにかく続けるのが大事なのです。
それで創作活動を長く続けるコツですが4つあります。
- 目標を明確にする
- 何か少しでもできたら自分をほめる
- 改善点を見つける
- 無理はしない
目標を明確にする
まず、創作活動というのは「なんとなく」やると十中八九辞めたくなります。なぜなら何かを生み出すというのはとても大変だからです(産みの苦しみというやつですね)。しかし「これをやりたい」という目標をもっていれば多少苦しくても何とか続けようと思えます。創作活動において目標があるというのは非常に重要です。
ちなみに目標の設定方法ですが、まず「頑張れば達成できる大きな目標」を考えてから「それを達成するための小さな目標」を立てると良いです。
例えば「ゲームを1本完成させる!」というのが大きな目標なら、小さな目標は次のように立てられます。
- ゲーム制作ツールの使い方を覚える
- ストーリーを考える
- ゲームに必要なデータを揃える
- 必要な素材を選ぶ
…などなど。こうすることでやるべきことがハッキリするので、やる気を落とさずに作業を進めることができます。
自分をほめる
創作活動は大変だし苦しいし面倒くさいし、なによりやったからといって他人に褒めてもらえるとは限りません。なので、何か進んだらせめて自分自身は褒めてあげるようにしましょう。
改善点を見つける
創作活動では自分の作品のダメな点はいくらでも見つかります。良い点よりも悪い点の方が多いなんてことはザラです。しかし逆に言うとそれだけ改善の余地があるということなので、作品を完成させたら必ず見直して改善できそうな点はメモするなどしておきましょう。そうすれば徐々に作品のクオリティが上がっていって自身につながりますし、やることが増えるので暇も潰せます。
無理はしない
最後に、創作活動を続けるうえで非常に重要なのが「無理をしない」ということです。創作活動はきついので肉体的・精神的にけっこう負担がかかります。無理をして病気になったら嫌なのでほどほどにしておきましょう。
おわりに
以上、長くなりましたが「ニートだからこそ創作活動しよう」という話でした。本当に創作活動は楽しくて毎日生き生きとニートできるようになるのでオススメです。興味を持っていただけたニートの皆さんはぜひチャレンジしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。